『カタルシスト』RADWIMPS【バズり音楽レビュー】vol.3
どうも、DRVOです。
【バズり音楽レビュー】今回紹介するアーティストは、今や日本で知らない人の方が少ないであろう、映画「君の名は」主題歌の『前前前世』で有名な、RADWIMPSです。
RADWIMPSとは
概要
RADWIMPS は2001年から活動を行う、4人組ロックバンドです。
バンド名の由来は、「RAD」が「かっこいい」、「WIMPS」が「弱虫」という意味で、『かっこいい弱虫』という、なんだか矛盾した意味合いになっています。
ジャンルは、ロックを軸にし様々な要素を取り入れた感じです。ミクスチャーやオルタナティブという言葉がありますが、それらではしっくり来ない様な独自の音楽性を持っています。
メンバー
野田 洋次郎(gt,vo)
RADWIMPS のほぼ全ての楽曲の作詞、作曲を手掛ける、才能溢れる天才。センスまみれ。
桑原 彰(gt,co)
ゲーム好きだったり、ジャニーズのオーディションに落ちたり、自らプロデュースするハンバーガー屋さんをROCK IN JAPAN FESTIVALに出店したりと、多動力を感じる。
武田 裕介(ba,co)
猫好き。多弦ベースを好む。
山口 智史(dr,co)
フォーカル・ジストニアと呼ばれる神経症があり、無期限休養を取っている。
新曲『カタルシスト』
そんな売れっ子バンドRADWIMPS が5/30に先行配信を開始した新曲が、『カタルシスト』です。
フジテレビ系列のサッカー番組のテーマ曲にタイアップが決まっており、アスリートの内面を映し出すような歌詞になっています。
最初はテンポ遅めのヒップホップ調のトラックが流れ、後半になるにつれバンドサウンドが増すような楽曲構成です。
感想
まず、「RADWIMPS ってこんなんだっけ?」と感じました。
※僕自身RADWIMPS のファンでは無かった為、RADWIMPS "らしさ"が何なのか、正確に掴めていませんが…
簡単に言うと、引きました。
スローなトラックに合わせて、野田洋次郎が悠々としたフロウでラップします。
韻がどうだという考えは置いといて、勝ちに拘るという内容重視のリリック。
もはやバンドサウンドでは無く、打ち込み的なトラック。
ただ、僕は日本語ラップ大好きなので、2周目からは違和感なく聴くことが出来ました。
しばらく聴き込むと、次第に歌詞の内容が頭に入って来て、世界観に取り込まれてしまいました。
この、「歌詞の世界観に引き込まれる」点では、前述の代表曲と共通するものがあります。
後半の盛り上がりはちゃんとバンドサウンドになる。
ただ、僕が注目してほしいのは、やっぱり前半のラップパートなんです。
野田洋次郎の新境地を開拓するような、自由なフロウ。
ドスの効いたアンダーグラウンドなラップでは無いけど、どこかその声質にパワーとエネルギーを感じます。
これは、新しい。
映像にもアート性があり、曲の展開やスピードに合わせた躍動感満載のMVで、視覚も飽きません。
非常に面白く、ロックバンドの未来を感じる一曲でした。
まとめ
RADWIMPS はロックバンド新しい境地に向かって進化をしています。
恐らくは、フリースタイルダンジョンによる日本語ラップブームと、海外におけるTrapの流行に影響を受けていると考えられますが、以前にもRADWIMPS の曲にはラップが入っているものが存在しており、何とも言えませんね。
ただ、「ヒップホップ」「Trap」等の、どのジャンルにも当てはまらない。
強烈な個性が無ければ、今頃ジャンルの波に飲まれてしまった事でしょう。
そのくらい、邦楽にとって重要なバンドであるのは確かです。
ロックンロールが誕生して70年近く経ち、ロックバンドは他のジャンルを取り入れながら、新しい形を模索し続けています。
RADWIMPS のような探究心豊富なアーティストが新たなサウンドを見出し、この先も"バンド"という演奏形態が残っていく事を願っています。
そして、新しいジャンルや、新しい流行が来る事が非常に楽しみです。
では、次回【バズり音楽レビュー】にて会いましょう。
あなたの心の側に音楽があらんことを。